女子プロゴルファーを目指している方にも読んでほしいブログ

日本人ゴルファーのスイングに関する個人的意見を綴らせていただきます。

第27回 日本人選手のドライバーショット in TOTOジャパンクラシック2023

日本人選手のドライバーショット

 本日から「TOTOジャパンクラシック2023」が始まりました。朝からゴルフネットワークの「とことん一番ホール」を見ていたら、放送の最後に39名のドライバーショットが連続で流れました。

 その映像を見ていたら、やはり、日本人選手外国人選手のドライバーショットに対する考え方には違いがあるのではないのかと改めて感じさせられました。それは、「第1回 日本と世界の女子プロゴルファーのレベル差」の中で書かせてもらった内容と同じ事です。

 その内容をかいつまんで言うと、デビッド・レッドベターが「日本人はドライバーで飛ばすことを重視しすぎている。だから、アイアンショットが下手なのだ。」と言っていた、と書いたのですが、まさにそのように感じさせる映像集でした。

 映像を連続で見ていると、日本人選手はドライバーを思い切り振りすぎているように感じてしまうのです。インパクトの前後に瞬間的な力を加えているように見えるのです。それに比べて、外国人選手は、力み感を感じさせずに滑らかに振る選手が大多数です。キム・ヒョージュ、チョン・インジ、ローズ・チャン、イ・ミヒャン、・・・等、半数以上の選手が7割程度の力感で振っているように見えました。

 外国人選手は、「第19回 ドライバーの飛距離について考える」で書かせてもらった通り、ライバーもイアンも同じ感覚、同じリズムで振っているのではないでしょうか?世界で戦っている選手たちはそのように考えていると思いますが、日本のコース、日本のセッティングで戦っていると、少々ラフに入ろうが、ドライバーは出来る限り飛ばしたほうが優利だと思ってしまうのでしょうか?

 1日目は日本人選手が上位を占めていますが、どのような結末になるのか目が離せない3日間になりそうです。

 

 話は最終プロテストに変わりますが、清本美波選手が3日目で単独1位に立ちました。このまま無事通ってください。応援しています。

 

第26回 清本美波選手が最終プロテストを1位T発進。

清本美波選手

 ゴルフサバイバル6月の陣と第6回DSPEインビテーショナルに出場している清本美波選手を見て、「素晴らしいスイングをするなあ。」と思って注目していました。

 その後、プロテスト1次予選をぶっちぎりの19アンダー1位で通過し、2次予選は1日目に5オーバーで75位と出遅れてしまって、「あれ?」と思ったのですが、その後69・68・72とまとめて、無事に15位Tで通過してきました。そして、最終テストの1日目で1位Tと最高の滑り出だしをしました。このまま無事通ってください。応援しています。

 

 とにかく清本選手のスイングは、トップの位置・トップからハーフウェイダウンまでの動き・インパクの態勢、ほぼ全ての動きが素晴らしいのです。

このスイングでミスショットなんか出るの?とすら思ってしまいます。機会があったら一度見てみて下さい。おそらく、すぐレギュラーツアーで活躍してくると思います。

トップは高い位置、且つ、シャフトプレーンの近くという最高の位置です。

シャフトの角度がアドレス時のシャフトプレーンと同じ角度になっています。そして何より素晴らしいのが、この時点で上半身が飛球線後方を向いているという事です。

この腕の位置で上半身が飛球線後方を向いているというのが理想的なインパクトの為に大切なのです。

この位置まで手が下りているのに、シャフトの角度をまだ保っています。そして、上半身はまだクローズドになっています。本当に素晴らしい。

ハーフウェイダウンの時に手がこんなに低い位置にあります。そして、上半身はまだわずかにクローズドです。

インパクトの瞬間です。腰はオープンになっていて(45度位でしょうか)、肩の開きはわずか右手は伸び切る寸前とまさに理想的なインパクです。

これではナイスショットしか出ないでしょう。

 それにしても、プラチナ世代以降の新世代の方達には、良いスイングの人が多くて正直びっくりしています。これでは、20代後半や30代の選手はおろか、黄金世代の選手たちもすぐに追い越されてしまうかもしれません。

番外編 カリスマコーチの金言?迷言?

カリスマコーチの金言?迷言?

 CATVを見ていたらカリスマコーチの方が面白いことを言っていました。(カリスマコーチってたくさんいるんですね。)その方が言うには、

90~100レベルの人は

飛ばす必要はない。

パーをとる必要はない。

全ホール、ボギーでいい。

ボギーオン ツーパットでいい。

それで90が出ます。  と言うのです。

こういうのを机上の空論というのではないでしょうか? さらに

飛ばそうとするからいけない。

乗せようとするからいけない。

入れようとするからいけない。とも。

 

違います。

理由は下手だからです。

だからみんな上手くなりたくて練習するのです。

ゴルフは何があるか分かりません。じゃあ、高望みをしない消極的なゴルフをやっていれば、

OBは打たないの?

3パットは叩かないの?

そもそもそんなゴルフ面白いですか?

 

パーオンするかもしれない

ワンパットで入るかもしれない。

チップインするかもしれない。

それがゴルフの楽しさじゃないですか?

 

同じような理由で「ゴルフは○○○○」という漫画も嫌いです。ただ消極的で安全なゴルフをしなさいと書いてあるからです。

 

たくさんミスすればいいんです。だから悔しくて、上手くなりたくて、みんな練習するんです。苦労して上手くなるから、自分にも誇れるし、お友達やライバルも褒めてくれたり、一目置いてくれたりするのです。

 

さらに、まだまだ面白いことを言っていました。

300ヤードもPWを三回打てば乗るんです。とかなんとか。

誰がそんなことをやるんですか?

 

自分はプロ崩れでそこそこ上手いから「アマチュアが何を求めているのか」を分かっていないのです。

みんな「良いスコアでも上がりたい。」けど「ナイスショットも打ちたい」のです。「ナイスショット」「ナイスアプローチ」「ナイスパット」がしたいのです。

 

誰を信じるかは人それぞれ自由です。ただし「常識とは逆の事をやれ!」とか「ゴルフは魚○○○だ!」とかいうレッスンは眉唾で聞いておいた方が良いと思います。

学問と同様、ゴルフの上達にも王道はありません。

(※余談ですが、王道とは、王様の通る近道はないという意味です。正当な方法はなく、邪道でもよい。という間違った解釈を聞いたことがあるので念のために。昔、Royal road を王道と訳してしまったらしく、確かに紛らわしいらしいのですが。)

 

お聞き苦しかった方にはお詫び申し上げます。

 

第25回 三菱電機レディスでの山下美夢有プロのインパクト

三菱電機レディスでの山下美夢有プロのインパク

 三菱電機レディス2023を見ていたら、珍しい角度から山下選手のインパクトの瞬間をスロー映像で流していました。体の正面よりわずかに左側からの角度です。

 山下美夢有プロのインパクトはとても素晴らしいものでした。私の考えるほぼ理想通りのインパクト前後の手の動かし方をしていました。

 普通は飛球線後方からの映像しかないので山下選手はアームローテーションを使う選手だと思っていましたが違いました。

 ハーフウェイダウンからインパクトに向かって、上半身の回転と同調しながらコックを自然にリリースしていました。何よりも素晴らしいのが、インパクト前後で手の角度(手の向き)がしばらく変わらずに動いていくのです。アームローテーションのような不自然に腕をねじる動きはしないのです。

 飛球線後方から見ていて私が勘違いしていたのは、ブッチ・ハーモンの言う、いわゆるインパクト以降のターンオーバーの動きでした。手が左ももを過ぎるあたりから自然と右腕が左腕を追い越していく動きでした。

 本当に素晴らしい動きなので、スロー映像をさらにスロー再生にして何度も見返しました。優勝したリ・ハナ選手も同じような角度でスロー映像が流れましたが、失礼ですが山下選手のスイングの方が一段も二段も完成度が上だと思います。

 このインパクト前後の素晴らしい動きがあるから山下選手は年間女王なのだと思い知らされました。録画してある人は見てみて下さい。16番の3打目です。

 

第24回 島田ゴルフの軽量スチールにヘッドを装着しました。

先日、購入した島田ゴルフの軽量スチール「V-85 MADE BY SHIMADA」にヘッドを装着しました。

チップ径がわずかに太いのでカーボンシャフト用のヘッドに装着しました。(N.S.PRO850GHもチップ径が太めでした。やはり軽量スチールは強度を出すために太目にするのでしょう。)

8番には「B/S レイグランデ RG-2」を装着しました。大昔のフラットバックです。ヘッド重量は273gです。

9番には「ゴルフプランナー トブンダ のポケットキャビティ」を装着しました。ヘッド重量は270gです。このポケキャビはヘッドが小さくグースが少なめ、何よりもヘッドが超軽量で鉛でヘッドの重量を調整しやすいので組んでみました。

 

試打出来ましたら、また書いてみたいと思います。

第23回 島田ゴルフの軽量スチール 「V-85 MADE BY SHIMADA」

島田ゴルフの軽量スチール「V-85 MADE BY SHIMADA」

 現在、私はカーボンシャフトを使っているのですが、珍しいシャフトを見つけたので買ってみました。V-85 ADE BY SHIMADA」島田ゴルフの軽量スチールです。硬さはRフレックスです。調べても詳細は何も分からなかったのですが、とりあえず買ってみました。

購入の理由は現在使っているカーボンシャフトと重量が変わらなそうだったからです。ただ、今まで「NSPRO950GH」や「NSPRO850GH」が私には合わなかったので軽量スチールを使う事には一抹の不安はあります。もう1つ、もし気に入ってしまったら、また、ドライバーとの相性(バランス)の調整が必要なのが面倒くさいというのはあるのですが、勢いで買ってしまいました。

  そして購入当日に、早速練習場で打ってみました。ヘッドは純正の物が付いたままです。ヘッドがかなり大きいのですが、そこは無視してとりあえず打ってみました。感想は「とて打ちやすい」です。分かってはいるものの、やはりメーカーによって個性はあるものですね。

 私には、なぜ「NS950GH」や「NS850GH」が合わないのかは分かりませんが、この「V-85」はとても打ちやすく球も高く上がります。不思議なのは、今使っているカーボンシャフトより軽く感じる事です。そして、もしかしたら「V-85」の方が簡単かもしれません。ヘッドを付け替えて打ち込んでみないと何とも分かりませんが、とても良い感触です。

 その後、早速ヘッドを抜いてシャフトの重量を量ってみました。5番アイアン用で88.7g・8番アイアン用85.7でした。現在、使っているカーボンシャフトより5~8g重い重量でした。

後日、ヘッドを装着して打ち込んでからまた書いてみたいと思います。

番外編 世界一パーパットの上手い男

世界一パーパットの上手い男

「世界一パーパットの上手い男」このフレーズを聞いたことはないでしょうか?最近はこの言葉の真意が間違って伝わっているようなので、知らない人は読んでみて下さい。

 

世界一パーパットの上手い男」・・・まず言葉としておかしいとは思いませんか?普通であれば、「世界一パットの上手い男」と言うはずです。

 

 ちなみに、世界一パットの上手い男はブラッド・ファクソンです。「327ホール3パットなし」という記録を持っています。ここぞという時にパットを決めるのは、ジャック・ニクラスか、タイガー・ウッズだと言われています。

 本題に戻りますと 「世界一パーパットの上手い男」は 芹澤信雄プロです。雑誌などを見ていると、「ジャンボ尾崎に「パーパットは世界一」と言わしめたパットの名手。」と芹澤プロを紹介していたりしますが、ジャンボの真意は違います。

 その出来事はジャンボ尾崎が無敵だった1990年代後半の話です。 ある試合で2人は同組になったのですが、その時、芹澤プロはなかなかバーディーが取れず、パーが続いていたのです。

 その時に、ジャンボが「お前、パーパットは世界一上手いな。」と茶化したのです。そもそもジャンボが他人をまともに誉めることなどありえません。ジャンボは意外とジョークのセンスがあって遠回しな表現が上手いのです。つまり、ジャンボが「お前、パーパットは世界一上手いな。」と言ったのは「バーディーパットは全然入らないな。」という意味で言ったのです。当時のジャンボには誰も何も言えない時代でしたから、芹澤プロは苦笑いするしかなかった、というのが真実です。

 時が経つと事実は少しずつ変わっていってしまうものなのですね。

 どうでもいい話ですが、雑誌の紹介にちょっと違和感があったので書いてみました。